半衿つけ

ある時 呉服屋さんで商品を見ていたら、「半衿をみたい」とほかのお客さんが来ました。店員が「ここにあります。どんなものをお探しですか?」と尋ねると「100円ぐらいの。」と返事がきました。

100円の半衿か? それは なかなかないだろうし、100円では 巾も丈も短くて 衿芯がはいるのだろうか?と思いましたが、そのお客さんの説明では「汚れたら 捨てるから 安いのがいいの」ということでした。 😯

半衿は 汚れたら洗って、付け替えるというのが本来ですが 裁縫ができないので 半衿のつけなおしがめんどくさいわけです。半衿付けは 年齢に関係なく やりたくない人はやりたくありません。高齢になると 針に糸を通せなくなるので 昔は裁縫をしていた人でも したくなくなります。呉服服屋のお客様の平均年齢は毎年高くなっていきますので 半衿つけサービスは需要があります。

100円の半衿とはいいませんが、それぞれの呉服屋では定番の半衿というのがあります。その定番の半衿がどんどん質が悪くなっていきました。同じ品番の物を仕入れても 明らかに 2年前とか3年前と比べると徐々に 薄くなっていくのです。そうした事実がわかっていても そう簡単に仕入れる品を変えません。

ある時 半衿の付け方にクレームがありました。半衿は 地衿にくるんで縫い付けるわけですが、薄々の生地だから 二重になっている部分が折れ筋になって 強調される為 折った部分が 外側に見えないようにつけてほしいという事です。

昔は そんなクレームはきませんでした。なぜなら そこまで 薄い半衿をつけないからです。せっかく 上等の着物を着ていても 半衿がしょぼいと 全体のバランスが悪くなります。

よく考えれば 着物や帯を購入するより 半衿の方が 安いわけで いろんな半衿を付け替えることで おしゃれを楽しむ事ができるのですが・・・。 😛