子供編9 子供物の長襦袢

子供物長襦袢の特長

女児長襦袢
長襦袢は肩あげと腰揚げをします。大人は対丈ですが、成長とともに大きくする為です。立衿のない関東式長襦袢にします。袖は長着の丸みにあわせますので長襦袢にも丸みをつけます。長着とほとんと同じで紐をつけます。

女児 長襦袢袖口

大人の袖は裏も表地と同じ生地で袖口を毛抜きあわせにします。この四つ身長襦袢の袖口は表地を裏側に織り込んでいます。大人のような袖無双にはなっていません。このような方法の仕立て方もあるということです。表地の節約だったかもしれません。


 着物に慣れていない子供の為に半襦袢にする時

女児長襦袢 図解

着物になれない子供は腰揚げまである長襦袢は窮屈です。それで半襦袢にする場合があります。袖の中にもう一枚筒袖を作って袖口にゴムをいる仕立て方法があります。袖口が広く開いているので袖から寒い空気がはいります。それを補うためのものです。下半身は袖と同じ生地にしてスカートタイプにします。こうすると長襦袢を着ているのと同じになります。

男児長襦袢 図解

男児が着物を着るのは5歳のお祝いの時がほとんどです。慣れない着物は動きにくいので半襦袢にします。女児よりも身頃を少し長くします。その上に長着を着て、帯を締めて、袴を穿きます。男女共に一つ身は肩揚げをしませんが四つ身からは肩揚げをします。半衿をつけるのは大人と同じです。子供用の小さい大きさのがあります。

歴史編地図

着物は一日にして成らず


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歴史編1 歴史編

むこう山吹歴史編は現在一般の人が着る着物を中心にいつごろその風俗が出現したかをたどることにしました。現在の着物の原型は桃山時代から江戸時代初期にうまれました。江戸時代は さまざまな風俗がうまれます。
現在でも続いている事や一時の流行で終わった事もあります。例えば 江戸時代の帯締めは丸絎けといって 布に綿を入れたものでした。組紐を使った帯締めについては随筆家の白州正子さんが「衣装美」という本の中で白洲さんの母上が高田さんという方に作っていただいたというくだりがあり「あっ」という間に広まったということを書いておられます。確かに時代劇では腰元や身分の高い女性は丸帯を文庫に締めて丸絎けの帯締めをしています。日本には多くの織物の産地があります。昔から織物を織ることは女性の仕事でした。現代社会はサラリーマンと呼ばれる人達が多くを占めますが江戸時代は8割ぐらいが農民だったといわれています。ガスや電気のない時代ですので農閑期があります。農民は年貢と自分達で食べる為に農業をしますが現金収入が得られません。そこで農閑期に現金収入を得る為に織物を織ったのです。山の中の地方では3つ山を越えてでもよい織物を織れる嫁を探したという話もあります。

二つ立鼓井上伝(1788~1869)という女性がいます。この人は久留米絣の考案者で女性の自立の為におしみなくその技術をたくさんの女性に教えたそうです。名前が残っている女性はまれです。日本人はほどけば四角の形にもどすことのできる仕立て方を考えて「着たおす」という言葉がぴったりあてはまるように衣類を大切にしました。洋服が普段着となった今 その技術を伝承する事が困難になっています。被服科の専攻できる学校も少なくなっています。昔は親から自然に学べた事も授業料を払って学ぶようになってしましました。


参考文献

本の題 出版社名
最新きもの用語辞典 文化出版局
服装大百科事典 文化出版局
ヴィジュア百科江戸事情第6巻服飾編 雄山閣出版
総合資料日本史 浜島書店
深川江戸散歩 新潮社
新版和服裁縫ハンドブック 日本和裁士会編
新版 和服裁縫 日本和裁士会編
広辞苑 岩波書店
広辞林 三省堂
綿と木綿の歴史 武部善人著作 御茶の水書房