初級編3 着物の身巾

※ 長着の身巾は後姿 と 右脇 を見ることであっているかあっていないかがわかります。

背の位置 後ろ姿

  1. 長着の背縫いと背骨の延長ラインが同じ位置ならば、とりあえず身巾はあっています。(上前衽の褄下が右脇までとどいていることを前提にします。)
    帯から下の背縫いと背のラインが同じ位置
  2. 背骨ラインよりも長着の背が左側によっていたら 身巾は狭いことになります。上前を深くあわせすぎている可能性もあります。
    帯より下の背縫いが本当の背ラインより左側にある
  3. 背骨ラインよりも長着の背が右によっていたら 身巾は広いことになります。上前を浅くあわせているかもしれません。
    帯より下の背縫いが右によっている

右脇を見る

上前の衿下あるいは褄下の位置より後ろ側に右脇線が見えていたら身巾が狭いことになります。右脇線は 上前の衿下と同じ位置になるのが理想です。

右わきをみる右脇に 二つのラインがあると要注意 二つのラインの間が広ければ広いほど身巾はあっていないし不恰好 です。

上前の衿下の位置で下前の脇のラインはみえない

正面から見ていて 右脇線が見える人は 身巾が狭いことにはかわりませんが、もう少し上前の衿下を後ろ側にあわせないといけません。上前衿下が浅いと座った時に 裾がはだけてしまします。

絵でみる身巾の位置

仕事柄 身巾があっているとかあっていないとか そういうことをついつい見てしまいます。着物は多少太ったり痩せたりしても着ることができるというのはうそではありませんが、元々 体に合った着物の仕立てだったのが 太ったり痩せたりした時に 洋服よりも無理がきくというだけのことで、最初から寸法のあっていない着物を着ていいということではないです。

 

初級編4 着物の格

着物はたくさんの分け方があります。洋服でも同じですが、その場所にふさわしい着物を着るという習慣があります。着物の形は同じですが, 生地や染め方によって、正装 礼装 おしゃれ着 普段着に分かれます。
仕立て代の区別は着物の格が上ほど高く、仕立てに手間がかかると割り増し料金が発生することもあります。生地の売値に対して仕立て代が決まるお店は現在の経済状況の中ではあまりないと思います。つまり訪問着が50万円だろうと20万円だろうと仕立て代は同じというのが一般的です。

格による名称

女性の訪問着は大正初期以降に形式が整えられ、付け下げは昭和30年ごろから流行した物です。訪問着のない時代は小紋に紋をいれて着用していました。現在は小紋に紋をいれることはあまりありません。高価な紬もありますが、おしゃれ着のあつかいです。ただ 大島紬は本場鹿児島などでは晴れ着にする場合もあるようです。それは地域の特別な話であって、一般的には紬を正装にはしません。紬が高価でもおしゃれ着あつかいのままなのは歴史的な事と見ための質感が関係しているかもしれません。晴れの日には光沢があって華やかな着物を着ましょうということなのではないかと思います。
木綿の着物は格づけすると低くなりますが値段的には絹と変わらない高価な物もあります。
和服のルールが敬遠される理由の一つですが、着物を知ると自然にわかってきます。また公的な場面でないのならば 独自でおしゃれを楽しめばいいと思います。

男性に訪問着や付け下げがないのかということですが ないわけではないです。ただ  一般の人はあまり着ないです。 たとえば 民謡とか演歌歌手のようなお仕事の人でしたら 柄が続いているような着物を特注すると思います。力士も しこ名の入った浴衣をきていたりします。それは付け下げや訪問着とはいいませんが特注には変わりありません。

女性
正式礼装慶事 黒留袖 色留袖 振袖 ***
正式礼装弔事 喪服
略式礼装 色無地 江戸小紋 訪問着 付け下げ
おしゃれ着 着尺 小紋 お召
普段着 銘仙 木綿 ウール 化繊
男性
正装慶弔事 黒紋付羽二重 黒紋付絽(夏)
おしゃれ着 紋付は礼装になる 江戸小紋 お召 着尺
普段着 ウール 木綿 化繊 ***

なぜ 紬がおしゃれ着あつかいなのかは織物編の紬に掲載しています。

織物編13 紬 >>

初級編4 着物のTPO

女性

女性 礼装 きもの 帯揚
帯締
その他
既婚者 慶事 正式礼装 ・五つ紋黒紋付(日向紋)・裾模様黒留袖・白下着(現在はほとんど比翼仕立て)
・長襦袢半衿白
丸帯・袋帯 帯揚は
白綸子白羽二重
帯締めは
・丸ぐけ,金銀の組紐,金が左手側,夏は絽
履物は金銀の綴れ,佐賀錦
・扇
・五つ紋色紋付(日向紋)・裾模様色留袖・白下着(現在はほとんど比翼仕立て)
・長襦袢半衿白
略式礼装 ・一つ紋付き色無地・江戸小紋・訪問着・付け下げ 丸帯・袋帯
・織の名古屋帯
無地や白の綸子,羽二重,絞り
・帯締は組紐
布製、ビーズ、パール、エナメルの草履およびバック
既婚者 弔事 正式礼装 ・五つ紋付き黒喪服、白喪服・下着は略してよい 黒や白の袋帯・黒や白の名古屋帯 帯揚は
綸子,羽二重,
・帯締は
丸ぐけ帯の色にあわす
黒の布製の草履およびバック
・じゅず
既婚者 弔事 略式礼装 ・色喪服(縮緬や綸子の地紋の細かい無地)・色無地紋付 黒袋帯・黒名古屋帯・ねずみ色などの地味な色で仏事用の柄 帯揚は寒色系の薄い色・帯締は黒や白の丸ぐけか組紐

振袖については振袖編をご覧ください。

振袖編地図 >>


男性

男性 礼装 長着・羽織・長襦袢 帯・袴 羽織紐 その他
慶事
弔事
正式礼装 ・黒羽二重五つ紋(日向紋)
・白または薄い色の下着
・長襦袢は地味な色の無地や柄物
・半衿は白やグレーなどの塩瀬羽二重
※夏は絽や麻
袴 仙台平,西陣琥珀平,博多平,米沢織袴地,五泉織(絽)などの縞物を用いる
帯 博多織、綴織,その他錦織などの地味な色
白の組紐
平打ち, 丸紐
白扇・白足袋
畳表の草履
鼻緒は白か黒
略式礼装 ・羽織は紋付(縫い紋でもよい)
・長着は紬やお召
・羽織と長着が異なる布でもよい
※夏物は絽,麻,紗
正装用の袴のほか,お召,紬,紋織りなども使用 組紐 足袋は色物を使用しても良い

女性の目的別の着物組み合わせ

女性の目的別の組あわせ
TPO 着物の格 羽織 コート
七五三 一つ紋色無地
訪問着
付け下げ
袋帯
名古屋帯
黒紋付
絵羽織
道行
入園式
入学式
卒業式
一つ紋無地
訪問着
付け下げ
袋帯
名古屋帯
黒紋付
絵羽織
道行
挨拶まわり 訪問着
付け下げ
袋帯
名古屋帯
無地
絵羽織
道行
道中着
外出 友禅・紅型・更紗・小紋 織なごや帯
袋なごや帯
染なごや帯
お好きな物 お好きな物
紬・大島紬・結城紬
・縞・お召・絣
袋なごや帯
腹合わせ帯
染なごや帯
お好きな物 お好きな物
お通夜 色合いの地味な物 黒名古屋帯
黒袋帯
黒紋付 地味な色
の道行き
法事 弔事用の模様の着物
一つ紋付き無地
黒名古屋帯
黒袋帯
黒紋付 地味な色の
道行き