着物を自分で着よう!

どのように着れば似合うように見えるのかを解説します。 自分で着れるようになれば、着物をより楽しむ事ができます。着物が『楽』に着れます。とうぜん着付け代を節約できます。理屈がわかれば ご自身の体形をよく観察して実行するだけです。「似合わない。」という思い込みで着物を着ないのは残念なことです。

着物が似合う体形

肩巾を比べt図
上の図は頭の大きさは同じですが肩巾の「狭い」と「標準」と「広い」と順に並べました。
着物が似合う人は姿勢のいい人です。得なのは肩巾が若干狭い人です。衿の下から肩までの長さが狭いと似合って見えます。一般的によくいわれる「着物はなで肩の方がいい」ですが、必ずしもなで肩が得な体形とはいえません。「極端ななで肩」や「肩巾が広くてなで肩」の人は補正と着方に工夫がいります。
女性の着付けを説明していますが、「なで肩」は男性の方が得です。男性は女性ほど補正はしません。肩巾が広くてまっすぐな男性はなで肩の男性に比べると正面からみた時に似合って見えません。
肩巾が広い 狭いを比べた図
歌舞伎役者さんの中には広くてまっすぐな肩の人はいます。歌舞伎役者を見て、「この役者さん、着物が似合ってない。」なんて感じないと思います。男性なのに女性を演じます。歌舞伎役者は女性らしく見えるようにそれぞれの体形を考えて着方を工夫しているのです。着方や補正だけでなく、着物の色や柄、帯との組み合わせでも印象が変わります。身のこなしだけでも変わります。着付けで大事なことは 自分の体形をよく鏡で見て バランスを考えることです。


女性が着物を着て苦しいのはここが原因です。

見た目がよくても、着物を着て苦しかったら長続きしません。
みぞおち と 肋骨 に帯枕の紐と紐の結び目が重なるとどんな人でも苦しいです。他人に着付けてもらうと見かけを重視します。帯が途中でほどけるとか帯の形が崩れるようなことはプロとして失格です。振袖で結ぶような派手な帯結びは帯が崩れないように 帯枕の紐は容赦なく締める のです。
帯枕の紐がみぞおちにくいこむ
「みぞおち」にきた場合は 少しゆるめて 着物の中にガーゼや脱脂綿をいれることしか思いつきませんが、補正の時にみぞおちをガードしておくのが一番いいです。ブラジャーのサイズAAカップの人もガードは必要です。ワイヤー入りのブラジャーやフロントホックのブラジャーをやめた方がいいのはこんな理由です。
紐が肋骨にくいこむ
肋骨の間と間に帯枕の紐がくいこむ時があります。この場合は帯枕の紐を一工夫しておきます。それとタオルを胴に巻くということです。あばら骨じゃなくて、けっこう肉があってもくいこむ時はくいこみます。
私の経験ですが、車や電車に気持ちが悪くて乗っていられなくったことがあります。乗り物に超よいやすい体質ですが、相性の悪い着付けというのはほんとに困りものです。興味深いのはもう一人 同じ人に着付けてもらった友人がいたのですが、その人も同じことを訴えていたことです。


下半身の着物の着付け

着物の場合、帯の位置が下になればなるほどおばさんに見える可能性があります。逆に帯位置が高いと幼くみえます。バランス的に帯が下になると足が短く見えます。おはしょりが長すぎるとバランスが悪く見えます。おはしょりはでたお腹を隠してくれます。現在はあまり気をつけないのですが、ちょっと裾すぼまりに着るとすっきり見えます。裾広がりになると不恰好です。あまり裾すぼまりにすると上半身が太くみえる時もあるのでやりすぎない程度の裾すぼまりがいいです。
以上のようなことを頭にいれながら 着付け教室に行きます。着付け教室に行って 着方を習ったとしても 自分で着れるようになるには 回数を増やすことそれが一番 上手に早く着れるようになることです。 目安は とりあえず30分を目標にすることです、女性の場合 髪の毛のセットやお化粧がありますので 着物を着るのに 何時間もかかっていたのでは 出かける前に疲れてしまいます。

着付け なで肩に見せる着方

普通の肩巾 又は 少々肩巾が広めの人

衿巾を変える

長着の衿には「ばち衿」「広衿」の二種類あります。広衿にすると着る時に好きな巾に変えられるという利点があります。ばち衿は着る時に衿巾は変えられません。仕立てる時に衿巾の注文をすることになります。ただし、生地巾に限度があるので 広い巾にしたくてもできない場合があります。

衿巾を広くして 肩巾を狭く見せて なで肩にみせる

 

帯の位置で上半身を小さくみせる。

帯の位置を少しあげてみる。帯の位置をあげると「みぞおち」にドンピシャと帯枕の結び目がくる場合があるので ご注意ください。

帯を少し上にしめる

 


かなり肩巾が広い人の着付け

こういう人の多くはたいていが背が高いです。 例えば 藤原紀香さん、米倉涼子さん テニスが好きなら マリア・シャラポアさん 。とにかく肩巾が広い人。ただ 肩巾が広くても頭の大きさや首の長さで肩巾がより広くみえる人とそうでもない人がいます。

肩巾の広い人

肩巾が狭くみえるように 長襦袢を着る時から工夫します。衿を首から少し遠ざけて着ます。その次に半衿を多めに見せます。 首のすぐ下から半衿を多めに見せるのです。
重ね衿を使うという方法もあります。たくさん重ねれば それだけ長着の衿が首から離れていきます。成人式の振袖に 背が高く 肩巾の広い娘さんには有効です。

長襦袢の衿の見える巾を工夫する

◎ 着物を着る時に なで肩に必ずみせなければならないということではありません。

 

着付け なで肩に見せる補正

なで肩に見せるのはタオルを使う方法が一般的です。首に近くなるほど重ねた方が斜めになります。やりすぎるとへん、つまり 作りすぎると不自然になります。

タオルを使ってなで肩にみえるように補正する

姿勢について

肩にタオルをかけることは他の理由もあります。今の日本人は 姿勢の悪い人が多いのです。昔は小学校のころに親が「背筋を伸ばして歩け!」 とか「いがんでる!」とか注意されたものでした。現在は おなかを出して歩く人が多いのです。腰ではくデザインのジーンズなどが流行してからはおなかをひっこめて、しっかり歩ける人が少なくなりました。残念なことです。 猫背の人も多い。着物を美しく着たかったら、あごと肩をひくことです。とはいえ 世の中 生まれつき猫背の人もいます。 首が前についている人もいます。着物を着る時はできるだけ ふんぞりかえった方がいいのです。 胸にタオルをかけると肩にしわがよらなくなります。

猫背の人

タオルの必要はなくとも、鎖骨がでている人や鎖骨のくぼみが大きい人、肩が内側にきてる人はパットをいれると補正ができます。洋服の肩パットを小さくしたようなものです。

肩にタオルをいれる時の注意点

背が高く、肩巾の広い女性を着付ける時は なで肩にしたい為に分厚いタオルをいれる人がいます。少し斜め上から見たら タオルが見える場合があります。ある程度はしかたないかなとは思うのですが、写真にとると見栄えのいいものではありません。「何に?この白いの?」てな感じです。見えてもいい下着がみえているわけではないのです。へたすれば 何とか商店街の文字が見えるかも・・・。

タオルをたくさん入れて衿元からみえる時があるので注意