裄なおし3

男物の袖は振り口の形が女物とは異なりますが。身頃は女物とは少し違います。身八つ口が男物にはありません。女物の袖付と身八つ口のたした長さと男物の袖付の長さはほとんど同じです。

男物の袖 身頃と離した図
もともとの長着の後巾の位置が仕立て方によって違います。袖付のところで後巾をはかり、肩巾の差が1寸以上あれば脇を縫いなおす必要があると思います。
男物の裄なおし

内揚げから肩山まで直線の場合
肩巾と袖付の位置での後巾の差が1寸以内ですと 脇までほどくような直し方はしないですが 斜めが二か所できることになります。袷の場合は縫いなおしにかなり手間がかかるので できるだけ袖付をほどくだけでなおしたいのが本音です。

内揚げから肩山までが直線になっている場合

袖付などでめだつ汚れがあるということは 全体に汚れていると考えていいです。裄なおしによるしみ抜きよりも 丸洗いした方がいいような時もあります。洋服の汚れはクリーニングに出すのに 着物はなかなかださない人が多いです。洋服を整理箪笥や押し入れにいれておくだけでも ほこりはつきます。着物も同じです。かなり汚れないと洗いにださないので 結局汚れが取れないのです。
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単衣長着の身丈なおし

残布が残っていない。他の生地を使わない。今あるだけの生地を使って身丈を伸ばす方法を説明します。図は女物単衣長着で紹介していますが 男物の単衣長着も衿形が違いますが他は同じです。

内揚げの位置と縫いなおす為にほどく位置

身丈を伸ばすには 内揚げが前後身頃に両方あること。 内揚げの長さは外からわかります。四か所あるうちで、一番短かい長さの倍が理論上伸ばせる長さです。

 

単衣の身丈のなおしでみる位置

 

身丈を伸ばすにあたって ほどく位置は黄色の線で示していますが、衿はもとの仕立て方によって 全部ほどいた方が早くて 綺麗に仕立てられる場合もあります。

衽の縫いこみの位置

衽と衿の縫いこみはほんとの長さを確かめるには ほどく必要があります。 ほどく位置を間違えるとなおすのが大変です。安易にほどかないほうがいいです。上前衽と下前衽両方を確かめます。赤色の衽のように剣先のすぐ上にしか縫いこみがなければできません。青色の衽のように肩山近くまであれば6寸(23センチ)ぐらいの長さがあります。

両方の衽の長さを確かめる

総絵羽では 衽にも身頃の内揚げと同じ位置にあげがある場合もありますが、めったにないと思います。

衿先の縫いこみ

両方の衿先の縫いこみを見ます。
身丈を10センチ伸ばすとしても 衿先の縫いこみが10センチ必要とはかぎりません。衿の長さは身丈と褄下の長さによって変わります。もとの着物の寸法と伸ばしたい寸法 着る人に必要な褄下の長さから 衿に必要な丈はいろいろなので それぞれ見るしかありません。

衿先の縫込みがあるかどうかをみる

単衣長着の身丈なおし 裏側

背伏せ

単衣長着には背縫いを背伏せという生地でくるんで仕立てる方法があります。身丈を伸ばすと背伏せには余分な生地はありません。従って 身丈を伸ばすと 背伏せは新しくつける方法しかありません。背伏せは同じ物は用意できませんので そこだけ色が違うことになったりします。

背伏せをたす

居敷当

居敷当はいろいろな仕立て方があります。内揚げを伸ばすことによって、居敷当にも影響がでます。内揚げと重なっているような部分は縫いなおしが必要になります。居敷当も余裕があるわけではありませんので、伸ばしたら多かれ少なかれ生地が足りなくなります。

居敷当の縫い直し 丈が短くなる可能性がある