振袖編4 振袖の種類

冬に咲く低木

振袖の種類

振袖の分け方

色による分け方と名称

名称 内容
黒振袖 地色が黒.昔は一番上格
色振袖 地色が黒以外の振袖

格による分け方と名称

名称 着物 帯締め・帯揚げ その他
大振袖
(本振袖)
第一正装 二枚襲ね・共八掛け・
紋を入れる・
袷の時期は裾や袖口に
綿を入れる
袖丈114cm(3尺)前後
長襦袢は
緋や絵羽長襦袢
半衿白
丸帯 帯揚げ
緋鹿の子
帯締め
緋や金銀の丸ぐけ
履物
金銀の綴れ・
佐賀錦など
中振袖 礼装 袖丈が90cm~102cm
別八掛けでもよい
襲ねにしなくてもよい
綿はいれなくてもよい
丸帯
袋帯
帯揚げ
綸子や絞り
帯締めは丸ぐけ
金銀の組紐
布製,ビーズ
パール,エナメル
などの草履
とバック
小振袖 およばれ 袖丈が70cm~80cm
中振袖と同じ
丸帯
袋帯
織名古屋帯
綸子・絞り
丸ぐけ・組紐
布製,ビーズ
パール,エナメル
などの草履
とバック

襲ね

長着を重ねて着ることです。三枚襲ね、二枚襲ねがあります。三枚襲ねではそれぞれを上から順に上着,中着,下着,といいます。二枚襲ねは上着,下着といいます。


成人式の振袖は中振袖

振袖
現在の成人式で着る[振袖]は袖丈が大振袖に相当する長さです。でも他は中振袖での範囲です。第一正装を着て成人式に出席している人はまずいません。第一正装を知っている人の方が少数派で,中振袖が正装だと思っている人の方が大多数だと思います。「成人式には第一正装を」と申し上げる気はありません。知識があるのとないのとは大違いだと思います。
裾や袖口に綿を入れて仕立ててあり, 紋がある振袖はアンティークショップでたまにみかけます。豪華な刺繍などもしてあり、昔の人は良い着物を着ていたのだと感心してしまいます。良い物だから残ったのかもしれませんが、持ち主が捨てる勇気がもてないほどの着物だったのでしょう。

振り口布付きの振袖

振袖 振り口布付き
振り口布が付いている振袖はたまにあります。昔は綿まで入れてあるような物もありました。振り口布の中には表の袖と続き柄になっている豪華な物もあります。振り口布は袖口布と同じように表地より少し出して仕立てます。素材は表地と同じ生地になります。また八掛けも共八掛けとなりますので振袖の格としても別八掛けよりは上になります。共八掛けとは表地と八掛けが同じ生地で作っている物をさします。
共八掛けと別八掛けについては留袖、訪問着、色無地でも同じ扱いになります。留袖で別八掛けは見かけたことはありませんが訪問着や色無地では両方存在します。細かくこだわると共八掛けの方が正式だということになります。

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