衣替え 袷と単衣と胴ぬき
衣替えとは季節を持つ人々の特権

和服は気候調節の為に 袷 単衣 薄物と変えます。それぞれにあわせて帯や帯締めや帯揚げもかえます。
個人的には公序良俗に反しない限り いつどのような和服を着ようと個人の自由だと思っています。日本列島は面積は狭くても南北に長いです。沖縄と北海道ではかなりの気候差があります。一般的な衣替えの時期は近畿地方を中心に考えられたものだと思っています。つまり昔 都があった土地だからです。簡単にいうと5月ごろから9月ごろまで単衣になりそれ以外は袷になります。 7月8月の真夏になると薄物といわれる透けている素材を着ます。普段に着物を着る人が少ないのでウールは単衣で着ることが多いです。
季節別の着物の名称
袷 単衣 胴ぬき 綿入れ
| 名称 | よみがな | 説明 |
| 袷 | あわせ | 裏の全面に裏地がついた着物の事。10月から5月ぐらいまでの期間に着ます。女物長着の裏地は裾まわし(八掛け)と胴裏に分かれます。 男物長着の裏地は通し裏が一般的で一種類の生地を使います。 黒紋付の正装は八掛けが表生地と同じになります。 |
| 単衣 | ひとえ | 裏地の付いていない着物の事。6月から9月ぐらいまでの期間に着ます。 7月8月の暑い時は薄くて透ける生地の着物を着ます。 汗取りや補強の目的で部分的に布を付ける時もあります。 下半身の後身頃に付ける物を居敷当、肩の部分に付ける物を肩当といいます。 袖口布や振り口布も着物によっては付けます。 |
| 胴抜き | どうぬき | 袷の胴裏の部分を省く仕立て方を指します。 軽くしたい時や暑いと思う時にこの仕立てをします。 外見的には袷に仕立てているように見えます。 |
| 綿入れ | わたいれ | 袷の着物の中に綿を入れて仕立てた着物のことです。家庭や旅館で冬に着る普段着として丹前があります。 これは上方の呼び名で江戸では褞袍(どてら)と呼ぶそうです。しかし発祥の地は江戸初期 神田の堀丹後守の邸まえの湯女風呂だそうです。袖口や振り口や裾のふきの部分に綿を入れる仕立て方もあります。 |
女物袷長着の図
女物の裏地は二つの部分に分かれます。

女物は胴裏と八掛けに分かれます。着た時に見える部分は八掛けになります。表地にもよりますが通常は胴裏と八掛けは異なる生地です。昔は胴裏部分に紅い色を使っていましたが現在はほとんど白です。
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ぼかしの八掛け

八掛けは裾回しともいいます。一色のものを無地の八掛けといいます。端だけを染めているものをぼかしの八掛けといいます。
表地が薄い色の時にはぼかしの八掛けを使います。八掛けというのは衽が二枚、身頃部分で四枚、衿先で二枚 合計八枚の生地でできているので八掛けといいました。いつごろからか袖口布も加わって今は10枚の生地でできています。
女物単衣長着広衿の図
背伏せ
単衣は裏地のついていない着物のことです。広衿の時は裏側に別の布をつけます。背縫いの部分を背伏せという布を使ってくるみます。現在 背伏せは品薄です。手芸屋さんに必ず売っているわけでもありまん。数種類しかなく着物の色にあわせたいのですが、同じ色というわけにはいきません。
衿裏

女物の広衿には必ず衿裏が必要です。絹と化繊があります。単衣の生地が絽や紗の時は絽の衿裏をつけます。木綿の衿裏というのはありません。需要が少ないので衿裏としては売っていないのです。また木綿は普段着あつかいでばち衿にするからです。広衿のご希望の方は晒しのような生地などで代用します。
居敷当て

昔 居敷とはお尻の事だそうです。居敷当ての大きさはいろいろです。左図のような居敷当ては普段着用です。また表には着ない長襦袢につけたりします。居敷当ては白色をつけるのが基本です。↓

共布では居敷当の生地の柄が表に見える時があるからです。表地が絽や紗の透けた生地では居敷当ての白色が透けて見た目がよくない時もあります。
肩当

肩当は肩の部分が弱くなるのを防ぎます。巾は袖付まであり 長さはいろいろです。身八つ口の下まである時もあります。
胴ぬき
胴ぬきは袷の胴裏部分を付けないで仕立てるので胴ぬきといいます。着物をよく着る人が袷では暑いのでこの方法で仕立てたりします。裾まわしの身頃部分はひざより少し上までの丈しかありません。表地と縫いつけるわけにはいきませんので胴裏を使って裾回しにたします。

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