帯編6 真綿びき

ペチュニア

真綿びき

丸帯

丸帯の芯をぬいてはじめてみた方法です。現在 真綿びきをするお店はあるかどうかわかりません。私の学校で帯芯の入れ方を習いましたが この方法は教えてくれませんでした。

真綿びきとは 帯芯の上に真綿を重ねて綴じるのです。目的は 帯生地と帯芯が離れないようにする為 真綿の厚みで 帯がふっくらとした仕上がりになるのでいれます。

芯に綿がついている

この丸帯に入っていた芯(右上)と現在の木綿の帯芯を比べてみたものです。丸帯の帯芯は帆の生地みたいに分厚いです。

芯だけの写真

この丸帯は全体で12キロほどありました。この重さはかなりのものです。帯を結ぶだけで 汗がぼたぼた落ちます。それで なんとかやわらかい帯にしたくて とりあえず帯芯をぬいてみました。帯生地で7キロちょっと 帯芯は5キロです。

丸帯の裏側

上等な帯は裏側に糸が渡っていない。昔 帯の裏側にたくさん糸がでているほうが上等な帯なんていう呉服屋さんの説明を聞いたのです。織り方にもよるかもしれませんが 手織りの帯は裏側もきれいなのだそうです。この帯の裏側は確かに裏ですが 紋様がはっきりとわかります。
現在の帯芯は片側が起毛している帯芯と 起毛していない帯芯があります。 起毛しているのは帯芯と沿いやすいといいます。
真綿をひかなくなったのは なぜかよくわかりません。真綿びきそのものを知る人が少ないのですからあるなしを判断する力がないと思います。 真綿をひくのは手間がかかり、技術もいるので もしそれをするなら 芯入れの料金を今より多くいただかなくては割があわないのではないかと思います。
裏側にたくさん糸がでているような帯は真綿びきをすると再び芯をぬく時に 綿と裏糸がからみあうので 取るのに大変かもしれません。

丸帯拡大写真

絹の帯芯は軽いですがキッチンペーパーをもっと上等にしたような感じです。絹の帯芯を入れると帯がふっくらします。真綿びきはこの効果があると思います。

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