初級編4 着物の格

ハゴロモギク属

着物の格

着物はたくさんの分け方があります。洋服でも同じですが、その場所にふさわしい着物を着るという習慣があります。着物の形は同じですが, 生地や染め方によって、正装 礼装 おしゃれ着 普段着に分かれます。
仕立て代の区別は着物の格が上ほど高く、仕立てに手間がかかると「割増料金」が発生することもあります。生地の売値に対して仕立て代が決まるお店は現在の経済状況の中ではあまりないと思います。つまり訪問着が50万円だろうと20万円だろうと仕立て代は同じというのが一般的です。

格による名称

女性の訪問着は大正初期以降に形式が整えられ、付け下げは昭和30年ごろから流行した物です。訪問着のない時代は小紋に紋をいれて着用していました。現在は小紋に紋をいれることはあまりありません。高価な紬もありますが、おしゃれ着のあつかいです。ただ 大島紬は本場鹿児島などでは晴れ着にする場合もあるようです。それは地域の特別な話であって、一般的には紬を正装にはしません。紬が高価でもおしゃれ着あつかいのままなのは歴史的な事と見ための質感が関係しているかもしれません。晴れの日には光沢があって華やかな着物を着ましょうということなのではないかと思います。
木綿の着物は格づけすると低くなりますが値段的には絹と変わらない高価な物もあります。
和服のルールが敬遠される理由の一つですが、着物を知ると自然にわかってきます。また公的な場面でないのならば 独自でおしゃれを楽しめばいいと思います。

男性に訪問着や付け下げがないのかということですが ないわけではないです。ただ  一般の人はあまり着ないです。 たとえば 民謡とか演歌歌手のようなお仕事の人でしたら 柄が続いているような着物を特注すると思います。力士も しこ名の入った浴衣をきていたりします。それは付け下げや訪問着とはいいませんが特注には変わりありません。

女性
正式礼装慶事 黒留袖 色留袖 振袖 ***
正式礼装弔事 喪服
略式礼装 色無地 江戸小紋 訪問着 付け下げ
おしゃれ着 着尺 小紋 お召
普段着 銘仙 木綿 ウール 化繊
男性
正装慶弔事 黒紋付羽二重 黒紋付絽(夏)
おしゃれ着 紋付は礼装になる 江戸小紋 お召 着尺
普段着 ウール 木綿 化繊 ***

なぜ 紬がおしゃれ着あつかいなのかは織物編の紬に掲載しています。

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