外着1 基礎知識

冬に咲く低木

外着と長着の関係

外着にも単衣、袷、薄物とあります。季節に合わせて着用します。外着は長着(着物)とつり合いを考えて着用します。羽織は正装、礼装ですが、コートはあくまでも防寒着です。

男性

外出時には羽織を着るという慣習があります。外出先に目的により 紋つきか紋なしを判断し、紋の数を考えるのです。紋の種類によって羽織の格も変わります。このようなことにこだわるとそれなりに羽織を持つ必要があります。
現在 コートは防寒着ですから 寒ければ着ればいいのですが、男性でコートを持っている人は日常着物を着る習慣があるような人か、呉服屋さん、よっぽどの着物好きです。

女性

女性の羽織は正装ではありません。公の場では留袖や振袖が正式です。留袖や振袖を着るほどの場ではない時に、女性の羽織は便利な使い方ができます。帯結びにあまり自信のない人は羽織ならば脱がなくてもいいので、ごまかせます。着物が紋つきじゃなくても 黒紋付の羽織や黒羽織は入学式や卒業式に使えます。昭和40年代ごろまでな母親が黒羽織を一枚ぐらい持っていました。現在はそのようなことは少なく 訪問着や付け下げを着れば、それだけでめあずらしいかもしれません。

外着の種類と着用上の注意

外着の名称 要点
羽織(はおり) 被布(ひふ) 十徳(じゅっとく) 屋内,屋外両方着れる
コート、 道中着 屋外で着る。部屋の中では脱ぐ
半纏(はんてん) 、ちゃんちゃんこ 、ホームコートなど 自宅で着る服・防寒着

十徳(じゅっとく)、被布(ひふ)は一般の方はほとんど着用しません。被布は七五三の三歳時の着用が多いです。十徳は茶人やお坊さんが着るもので、歴史的な事が背景としてあります。

茶羽織

茶羽織は特に決まっているわけではありませんが、一言でいうなら「部屋着」です。座った時に身頃の裾が床につくぐらいの身丈で、襠がなく(襠がついている時もある)、紐が共布で作られている。比較的 袖の丸みが大きいといったような特長があります。前下がりはない時もあるが、ある場合は5分(2cm)ぐらいです。反物の丈が短くても仕立てられる可能性があります。

外着の細かい分け方

外着の名称 要点
長羽織 短羽織 茶羽織 丈による違い
長コート 七分丈コート 半コート 丈による違い
道行衿コート(角衿) 、千代田衿コート 、都衿(丸衿)コート、 笹衿コート、折衿(へちま衿)コート、 被布衿コート、 道中着衿コート 衿型の違いによる
袷 単衣 薄物 季節による使い分け
雨ゴート 雨の日用のコート
二部式コート 雨の日用のものが主
紋付羽織 本羽織 絵羽織 絵羽コート 格による違い
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