織物編11 ちりめんとは

緯糸に 強撚糸 を交互に打ち込んだ絹織物の総称です。

特徴 ?: 布面に しぼ(凹凸) がある。 生絹織物 であり 後練り織物 である。織ってから染めるので 後染め織物 でもあります。目方の重いものほど高級で染め直しができます。

製法 : 経糸に無撚糸 緯糸に 強撚糸 を用いて製織する。これをまず湯に付けて経糸の糊をぬいた後 ソーダを混ぜた石けん液で数時間煮る。これにより緯糸の撚りがもどって 独特のしぼができる。その後 湯のし 巾だし 染色をする。緯糸が経糸にさえぎられながら 縮もうとするので布面がぼこぼこします。

ちりめんの名称 いろいろ

  1. 織り方
    • 鬼しぼちりめん(鶉ちりめん) 錦紗ちりめん 古浜ちりめん 一越ちりめん 二越ちりめん 絽ちりめん 紋ちりめん 縫取ちりめん 段ちりめん
  2.   使用する糸
    • 本ちりめん 玉ちりめん 絹紡ちりめん 紬紡ちりめん 山繭ちりめん
  3. 産地
    • 丹後ちりめん 長浜ちりめん 岐阜ちりめん

ちりめんの歴史
1587年天正年間に堺の織工が明から技術を学び 京都で織り始めたのがはじまりといわれている。養蚕は4世紀から5世紀ごろに伝わったといわれているので そう考えるとちりめんはそんなに昔から織られているわけではない。上記以外に 桐生や足利や福井でも織られるみたいですが 今はあまりよくわかりません。


一越ちりめん 二越ちりめん
経糸に生糸 緯糸に 強撚糸 の 右撚り と 左撚り の糸を交互に織っていく平織の織物。右撚りと左撚りを二本ずつ交互に織ると二越ちりめんになる。

鬼しぼちりめん 鶉ちりめん
右撚りと左撚りの強撚糸を4本から8本ずつ交互に平織に織ったもの。本によっては6本から8本などいろいろ。また鎖ちりめんともいう。

錦紗ちりめん
経糸に細い生糸を使用する。緯糸に 強撚糸 の 右撚り と 左撚り の糸を交互に織る。しぼが細かく平滑で光沢がある。

古浜ちりめん
錦紗ちりめんよりは少ししぼが大きい

絽ちりめん
織り方は絽で ちりめん糸を使っている。

紋ちりめん
平織地に綾織や朱子織の組織で文様をあらわしたちりめん。

綸子ちりめん
地組織を経繻子 模様を緯繻子として表裏反対の組織として織ったちりめん。

縫い取りちりめん
金糸 銀糸 ラメ糸 漆糸などの特殊な糸で繍模様をあしらったちりめん。


しぼ(凹凸) はこのようなものです。↓

ちりめんの拡大写真


ちりめんのしぼを写真に撮るのは難しいです。拡大しずぎると 何がなんだかわかりません。布表面のぼこぼこがでるように できるだけ肉眼でみているようなかんじで、自然にしぼがわかるような写真が望ましいのですが。

織物編11 ちりめん 縮緬 の写真

鬼しぼちりめん

着物以外にちりめん細工としてよく使われます。緯糸の撚り数が多く肉眼では経糸が見えず、横方向にうねうねしているのが見えます。このちりめんは 他のちりめんと比べると重くて生地も厚いです。反物として芯木に巻いていても 太巻きになっています。真冬むきの生地です。

鬼しぼちりめん


名前は不明です。肉眼ではしぼがわからないような織り方もあります。長い間やわらかい羽二重だと思っていました。

ちりめん 詳しい名前は不明


紋ちりめん

地組織が平織 柄を綾織や朱織で織っています。表裏の区別がよくわかります。表は柄が浮いています。

紋ちりめん 表側

紋ちりめん 裏側
ちりめんがどうかの区別というのは よくわからい部分もありますが、緯糸をちょっと抜いてみます。強撚糸は撚りがたくさんかかった糸なので、左右をもってひっぱると 伸び縮みができます。それで区別しています。

紋ちりめん 表側紋ちりめん 裏側


縫い取りちりめんのもどき

表側が光沢のある生地です。裏側は緯うねが見えます。たぶん 二重織になっていると思います。ちりめん糸が4越、その次にラメ糸とちりめん糸が撚りあわされている糸が1越の順で織られています。表側しか染色されていません。後染め織物です。

縫いとりちりめん 表側

縫い取りちりめん 裏側

ほんとの縫い取りちりめんは ラメ糸などで柄があるのです。これは横に等間隔に織られているだけなので、シンプルです。裏から見たほうが柄がない分、ラメ糸がわかります。絹糸とは異なる生地全体にあるので、ただやわらかいというのではなく「はり」があります。

★ ちりめん糸を使って織り、染めは織物になってからというのならば、織り方が平織だけでなく、綾織、朱子織が組み合わさっていても「ちりめん」です。