織物編3 織物組織と組織図

織物とは 経糸と緯糸が一定の方式にそって 直角に交錯して平面状に作る布です。
織物の中には経糸が直線になっていないめずらしい織物もありますがそういうのは例外です。
織物は 織物組織図 によって表します。

織物の組織図の例

例) 右側に縦糸と緯糸が一本ずつ交錯する織物があります。この織物を織物組織図に表すと左側のようになります。
縦糸 が緯糸の 上 に交錯しているところを ■ × ○ ▲ △ 印をします。赤い○の印(経糸が緯糸の上になっている)を組織点といいます。組織図はこの組織点の部分を表しています。経糸と緯糸にそれぞれ数字があります。 それぞれの1番の糸の組織点を 「経糸が緯糸の上」になるように書きはじめるのが基本ですが そうではない織物もたくさんあります。


意匠紙について

意匠紙

織物の組織や紋意匠の図は方眼紙に描きます。これを意匠紙といいます。意匠紙は経糸と緯糸の太さの関係を表すのではなく 経糸と緯糸の 密度 を表します。8本の区画で表すことが多く, 経糸と緯糸の密度が同じならば8×8の升目で区切る。 経糸に対して緯糸が倍の密度ならば8×16の升目になります。 組織図では経糸と緯糸の隙間は描きません。
からみ組織では隙間もあるし 糸がからむのですが、それは どのように印すのかまでは知りません。
実際にできた織物の経糸と緯糸が完璧に直角に交錯していることはないと思います。布目が整っている生地の方が縫いやすいことは確かです。

織物編4 織物の三原組織

完全組織 

織物の経糸と緯糸の組み合わせを組織といいますが 基本となる織の最小単位のことを完全組織といいます。完全組織は たて糸とよこ糸を同じ数で作ります。その数がM個あるとすると、たて糸とよこ糸の組織点が1個あって、合計がM個の組織点を持つようなものを 原組織 といいます。三原組織は 平織 綾織(斜紋織) 朱子織 です。組織図の赤い部分が完全組織を表しています。

平織

もっとも基本的な織り方です。完全組織が経糸2本と緯糸2本である。この織り方は製織が容易で 丈夫であるという特長があります。

平織の完全組織図


綾織 又は 斜文織

すくなくとも3本の経糸と緯糸から成り立ち 織物の表面に斜めの線ができる。完全組織の経糸と緯糸の数が正しく、密度も同じならば斜紋織の角度が45度になる。
綾織 斜文織の完全組織図
斜文織は文字と記号で表すこともあります。第一緯糸に対して 経糸が緯糸にある数を分子に 経糸が緯糸の下にある数を分母に書いて、斜文線の方向を矢印で示します。

綾織の角度

 

もっと詳しい 綾織の話 斜文織 >>


朱子織

朱子織には少なくとも5本以上の経糸と緯糸で完全組織をつくる。経朱子と緯朱子があります。 糸の浮きが長いので浮き方向に滑りやすくて光沢がよいです。絹糸の光沢はこの朱子織によって一層増します。

朱子織の完全組織図

もっと詳しい 朱子織の話 朱子織 >>

 

織物編4 斜文織 綾織

正則斜文織は完全組織の経糸と緯糸の数が等しく,密度が同じ場合では斜文線の角度が45°になる斜文線のことをいいます。
斜文織の完全組織の経糸と緯糸の数をM枚と呼び,組織の大きさによってM枚斜文織といいます。斜文織は最低3枚からなります。
表面に経糸が多く表れているのをたて斜文織 。緯糸が多く表れているのをよこ斜文織といいます。

三枚斜文織

三枚綾織 三枚斜文織 
三枚斜文織の例です。よこ斜文織 たて斜文織が右の二つです。

四枚斜文織

四枚斜文織というのが曲者です。四枚になると両面斜文織と片面斜文織があります。片面斜文織の中にたて斜文織とよこ斜文織があります。

両面斜文織

経糸と緯糸の浮き数が同じ, 織物の表裏ともに経糸と緯糸の表れ方が同じになるが、表と裏で斜文線の方向が反対になります。図にすると下のようになります。

両面斜文織

片面斜文織

経糸と緯糸の浮きが異なる、表に経糸が多く表れているのをたて斜文織とすると 裏側がよこ斜文織になる。表と裏で経糸と緯糸の関係が反対になります。
縦斜文織緯斜文織

仕立てる時に一番最初に気を使うことは 生地の表裏です。最終的表裏を間違って縫ってしまったら たとえ呉服屋さんが言ったことを信じて 縫ったとしても 縫い直すのは仕立て屋です。そんな直しはしたくないのが本音です。実は 表裏は経験が物をいいます。経験の浅い店員さんでは話にならない時があります。
両面斜文織というのは 表裏の区別を悩む織り方だと思っています。実際に これが両面斜文織の生地ですと 見たわけではないのですが・・・。他の織り方でも表裏がわからない場合があると思います。表裏を見ても 同じ柄で 模様が浮いているが沈んでいるかの違いというような 場合には どっちを表にしてもOKなような織物があるのです。
着物は製造者から仕立て屋に行くまでに長い道のりがあるので 表裏がはっきりとわかるようにしてほしいと思っています。

五枚斜文織

このあと 斜文織は六枚 七枚とどんどん数が増えていきます。五枚以上になると 太さの異なる2本以上斜文線表れます。