和裁初級3 生地の地の目と着物の構造

和服は洋服と異なり直線に縫います。ドレープを作りません。着物を美しく仕立てるには生地の地の目が重要です。袖山と肩山を例にとって説明します。

袖山のラインと生地の地の目ラインが同じようにする

上の説明のように 横方向の地の目がゆがんでない方が綺麗に見えます。肉眼で地の目まで見えるわけではありません。

かけた時に地の目をまっすぐにする

袖は袖山の部分で折り返します。上横方向の地の目をゆがまない異様にすると 今度は縦方向がゆがみます。もちろん縦方向がゆがんでも綺麗に見えないのです。

縦緯の縫い位置が重要

できるだけ縦糸と緯糸が直角に交わっている生地の方が綺麗に仕立てられるのです。どちらのゆがみも大きくならないように、縦方向も横方向も無理のないような形にして袖山をきめます。

和裁初級3 後巾と前巾のバランス

後巾と前巾のつり合い

「和裁初級3」で生地の地の目について説明していますが 前巾や後巾のバランスが悪い生地がよじれてしまいます。 又 たたんだ時にしわがでます。 全体の身巾が同じでも後巾と前巾が異なると脇の位置が変わります。 脇の位置はうしろに行き過ぎるとかっこうが悪くなります 前巾ばかりを広げるのは注意が必要です。

肩山のラインも地の目をまっすぐにする

前後で縫う位置が違うと身頃がよじれる

背縫い巾3分 + 後巾 = 後身頃の脇の縫い位置
衽の縫いこみ + 前巾 = 前身頃の脇の縫い位置
後身頃の脇の縫い位置と前身頃の脇の縫い位置の差が5分までにするのが理想です。


衽の位置と衿肩明の関係

後身頃は背縫い+後巾+きせ分で残りが脇の縫込みになります。前身頃は衽の縫込み+前巾+きせ分で残りが脇の縫いこみ分です。衽の付く位置にも理想的な寸法があります。衿の付いている位置より外側に衽は付きません。身巾の大きな人にかぎり前巾によっては理想の位置を無視することもあります。

衿肩明きと衽の位置

身巾を決める時
人の体はいろいろです。全体の腰回りが同じでも お腹の方がでている人やおしりがでている人がいます。 個人的意見ではありますが お腹が出ている人は前巾を広くすることになりますが 寸法どおりにすると かえってお腹のでていることを強調してしまうかもしれません。全体のつり合いを考えて寸法を決めることが重要です。

和裁初級4 追い裁ち・逆きじ

反物が織られた方向

着物は洋服と違って斜めに裁つということをしません。肩山と袖山には縫込みがないので後身頃の織り方向を上にすれば前身頃は下になります。
反物の織り方向を矢印で表すとします。
着物の柄はさまざまです。着物の柄によっては追い裁ちと逆きじだけでかなりイメージの異なる着物に仕立てることができます。柄を普段から考えていない店員が多く、中途半端な知識の人が多くいます。昔 和裁の先生にセンスを磨けといわれましたが、この言葉が実感できる今日このごろです。
※ 着物の反物は織り方によっては織り方向がわかるものがあります。織り方向がわかる時は追い裁ちにする必要があります。

反物が織られた方向を矢印でしめす


追い裁ち

着物の背側つまり後ろ側で織り方向を同じにする裁ち方。追い裁ちの説明

逆きじ(さかきじ) 基本裁ちともいう

着物の背側つまり後ろ側で織り方向を混在させる。ほかの言い方をする場合もあります。

逆きじの例1

逆きじの例2