着物を納めた後に 二ヶ月以内で 加減が悪いと帰ってくることがあります。呉服屋さんから 詳しい説明はありません。 しかし こんなに加減が悪い状態で 納めるわけはないのです。
あくまでも推測ですが、 着物を着た後に 衣文にかけて 湿気をとります、そのあとに つよい生地しわを 蒸気アイロンで ばんばん しわをとる人がいます。 それをすると加減がかわり とんでもなく「ふくろ」がはいるのです。
生地の質によっても違います。 しわがとれなくとも あて布をして 蒸気アイロンは使わないで 普通のアイロンをします。一般的な家庭では 着物のような 大きなものをアイロンできるアイロン台はありません。それに 重しという道具もありません。
着たあとに 必ず 衣文にかけて 横方向に 背や脇の部分を持って ぱんぱんと伸ばしていきます。脱いだ直後、人の体温が着物に残っている時にします。 それをすると絹の復元力で しわはかなりなくなります。
そしてなにより 蒸気アイロンをあてたら こうなったなど どんなふうに着物を着たとかメンテナンスをこうしたとかをお店に言ってほしいです。店は仕立て屋にまるで 最初から加減が悪かったかのように なおしてほしいと いってきます。 仕立てた方の人間は こんなに悪い仕事で納めた記憶もないのに なおしてほしいと戻ってくると やる気をなくします。
着物のメンテナンスの方法を伝えていくのも 呉服屋や仕立て屋の仕事の一つなのでしょうが、昔なら こうしたことは 言わなくとも 知っていたのです。親から子へと 伝わったのに・・・。 着物のメンテナンスがわからない人が たくさんいるのです。