外国の人が日本で不動産を買う時のルールをどうするか、という話も大事ですが、私はそれよりも、まず日本に住んでいる人たちの「住まいの不安」をなくす方が先じゃないかなと思っています。
日本の住宅の問題は、若い人だけの話ではありません。年を重ねて、年金だけの生活になった時、家賃の高いところには住めなくて、どうしても古い安い物件を選ばざるを得ない人がたくさんいます。でも、家賃が安いということは、建物が古くて耐震性が心配だったり、設備が傷んでいたりすることも多いんです。地震の多い日本では、これは本当に不安なことです。
そして、こうした古い家に住んでいる人だけでなく、大家さん自身も困っています。建て替えや耐震工事をしたくても、そんな大きなお金は用意できません。壊して建て替えるなんて、とても個人では無理です。だから、住む人への家賃補助だけでなく、大家さんへの支援も必要だと思うんです。建物そのものが安全でなければ、誰も安心して暮らせません。
本当は、若い人も、高齢の人も、家族がいない人も、災害があっても、ずっと安心して住める場所があることが「普通の生活」の土台になるはずです。住まいの心配がないというのは、それだけで人生の安心につながります。
でも残念ながら、今の首相の政策の中には、こうした「生涯にわたって安心して住める仕組み」や「古い住宅の安全性を底上げするための支援」が、ほとんど見えてきません。若い人向けの支援は話題になりますが、実際にはもっと広い世代が住宅の不安を抱えています。
住まいの問題は、個人の努力だけではどうにもならない部分が多いからこそ、国としてしっかり取り組んでほしいと感じています。誰もが安心して暮らせる住まいを持てる社会こそ、本当に必要なことだと思います。
