針を探して

検針機を持っていません。縫製中 着物に針がはいることは さけられません。どんなに気をつけても針ははいります。だから 数えます。人間は 恐ろしい物で 数え間違えるということもわかっています。それが 阪神タイガースの優勝の前日でした。

長い事 和裁をしているので 仕事の最後に針を数えた時 足りない時は この辺にあるはずだ!とか そんな感が働くのです。ほとんど間違っていません。しかし ずーと探し続けて あきらめて 寝ました。

翌朝 どこから 探そうか! 畳みをあげる? とか 考えながら とりあえず 掃除機のごみをきれいにしてから 掃除機をかけようと思いました。 我が家の掃除機は 昔ながらの 紙パックではないので ごみをビニール袋に入れ替えて この中に はいっていたら びっくりポン!だと 思いながら 慎重に ごみをつかんで いましたら なんと ありました!!!

無事 見つかり これで できあがった着物を納めることができる喜びと 自分の体の中に針がはいっていなかったという安堵の気持ちで ほっとしました。しかし 問題は 私は 仕事前に掃除機をかけますので 昨日の朝 部屋のどこかに針が落ちていたということですから その前日 私は針をちゃんと数えていなかったということになります。 ふぅ~~~~。深いため息 ひゅ~~~。冷たい風が 吹きます。

人は 必ず間違います。だれでも いい加減な仕事をすると 自分に返ってくると思いたいです。会社員の友達は 組織の中には 適当に仕事をして 退勤する人がいると聞きます。適当に仕事をするというのがわかりません。手を抜かず 与えられた仕事を その時 その時 一生懸命しかありません。会社のような環境では いいかげんに働く人を無視して もくもく働くのは 難しいかもしれませんが それが信念というか 矜持です。わたしも 誰にも 見られていないので 突き進んでしまう時もありますが ある程度進んで やっぱり縫いなおそうと やりなおすこともあります。

針が見つからない時 探すのを投げてしまいたくなる時があります。針をさがす根気が亡くなった時は 引退のときだろうか?と 思います。しかし その前に 仕事がこなくなる可能性もあるわ!

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