本来 紋入れ屋さんは着物に紋をいれることだけが仕事ではありません。たとえば 風呂敷などの道具に紋をいれる時もあります。
染める紋と縫い紋でも人によって考え方が違います。染める紋は正式もしく略式ですが 縫い紋はあくまでもおしゃれ紋で 縫い紋をいれたからと言って 着物の格があがるということではないという考え方があります。以外にこれを知らない人がいる。つまり 縫い紋は 遊び心で いれたらいいのです。
一般的に色無地に縫い紋を入れる時には 同じ色の糸にすると 見えないので 同系色で濃い色をいれたりして 紋が目立つように色を決めるのが普通です。ところが 最近は 紋があると堅苦しいので 同色をいれたりして めだたない色にする人もいます。つまり 堅苦しいと思う人は 縫い紋を入れたら 着物の格があがると思っているのです。
めだつように縫い紋を入れる めだたないように縫い紋を入れる。今までは 最初の方が常識ですが 最近は そうでもありません。
そうした昔とは違うというのは 着物だけではありません。 以前 お葬式では お香典を持っていきましたが 今では お香典を一切受け取らないというもめずらしくありません。
今まで派と今風で ときどき けんかになる時がありますね。 そうした時に お互いの主張を まず聞いて そういう事もあるのですか? なんていいながら 余裕のある大人の受け答えができる人になりたいですね。
着物の世界では 何も知らない人が多くて 知っていることがめずらしいという時代です。その事が 一番 かなしいのですけどね・・・・・。