正絹の長襦袢は自宅で洗う

シチヘンゲ

たまにある というか わりとよくあるのが 正絹の長襦袢を自宅で水を使って洗ってしまって 縮んだので 呉服屋さんに助けを求めるという事です。

水を使うと必ず縮むと思っていいです。生地によってその収縮率は変わりますので 縮み具合はいろいろですが・・・。

縮んだ形のまま 伸ばすという技術もありますが 元のサイズにはもどせません。もちろんプロに伸ばしてもらわねばなりません。生地によって伸ばせる度合いが異なります。職人さんの技術にも差がありますし、以前どれぐらいなら戻せますかと聞いたけど 数字は忘れてしまいました。「100%戻せるといえる人はいないと思いますよ」と返事がきたことを覚えています。

元にもどしたければ もう一度 糸を抜いて ほどきます。生地の状態にしてから 元の大きさにします。それによって だいたいは 元の大きさになりますが 中には できない時もあります。長襦袢ならやってみてもいいかもしれないと思うのでしょう。クリーニング代を節約したいという願望からきていると思います。半衿の付け替えが面倒だという人もいるでしょう。どちらにしろ着物愛好家でいらっしゃるので 縮んでもめげずに着物を着てくださいと申し上げます。

ネット上では、自宅で着物を洗うのを紹介している人もいます。本もでています。挑戦してみようという気持ちはよくわかります。

ポイントは濡れている時に どうするかということだろうと思います。水に浸した時に みるみるうちに縮むような生地ならば 素人では元に戻すのは困難です。プロでも元には戻せない場合があるのですから・・。それなりに成功した人は 偶然か 本能的によく知っているのか あまり縮まない生地を洗っているのだろうと思います。2センチ縮んで たくさん縮んだと思うか その程度で済んだならば いいと思うのかは その人しだいです。

アイロンも必需品だと思いますが、家庭用の洋服用のアイロン台(60cm×40cmぐらいの)では小さいです。何度も移動させてアイロンをかけなければならないので面倒だと 思ってしまいます。

どうしても洗いたければ 縮んでもそのまま着る着物を洗ってください。生地の風合いなどが失われ 元とは明らかに異なる生地になる時もありますが・・・。昔は自宅で 着物をほどいて竹ぐしをつかって、伸子張りをしました。上等な着物までその方法はしていないと思います。

 

 

 

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