私は仕立て屋なので 着物を普段着に着るということはしていません。
しかし 普段着にしている人や仕事着としている人も世の中たくさんいます。さて よく着物を着る人は 初心者の着付け教室で教えるような着方をしていると思いますか? たぶん 先生は生徒に教えるのと 実際に自分で着る時とは違います。
たとえば よく着物を着る人は いわゆる長襦袢というものを着ない。とか 紐は使わない。とか 伊達締めは使わない。とか さまざまな省略をします。
そうした省略をする人でも すごく似合っているのです。また「良ーく観察すると 着物が似合う体形ではないですよね?」 なんていう着付け教室の先生もいるのです。そうした先生に どうしているのですか?と聞くと自分の体形をよく考えて 着物が似合うように補正をします。しかし 完璧な補正をするのは 写真を撮るといったような場所に行く時とか 結婚式とか披露宴などで 補正もいつも完璧補正にしているわけではないといわれます。
慣れているのでポイントをちゃんとつかんでいるし 完璧補正は疲れるのですよ。
着物の着方をもっと自由にと考えて 表面上のスタイルを変化させることだけが着物を楽しむ事ではなく メンテナンスや見えない所を上手に工夫しながら 着物を楽しんでいけたらいいのにと思います。