織物編4 朱子織 (三原組織)

朱子織

朱子織は たて糸とよこ糸がそれぞれ5本以上からできます。たて糸とよこ糸の数がM数あると M枚朱子織 といいます。
たて糸の方が多く浮いている場合を たて朱子織 。よこ糸の方が多く浮いている場合を  よこ朱子織 といいます。
正則朱子織 とはたて糸とよこ糸が一回だけ交錯して 組織点が隣接しない組織です。組織図の第一たて糸の交錯点から 第二たて糸の交錯点の数を  飛び数 であらわします。計算は たて糸の  完全組織 の枚数から計算して出します。

飛び数の計算方法
たて糸の数を和とする二つの数の組み合わせをつくります。
その組み合わせの中で
①片方が1である ②一方が一方の倍数になる ③二つの数が同じ
この三つの条件になる組み合わせを除外して 残った組み合わせが それぞれの飛び数になります。

5枚朱子  5= 1+4  2+3
6枚朱子  6= 1+5  2+4  3+3
7枚朱子  7= 1+6  2+5  3+4
8枚朱子  8= 1+7  2+6  3+5 4+4

以上のような組み合わせができますが ①と②と③の条件を除外すると
5枚朱子の飛び数は 2か3 7枚朱子は2か3か4か5 8枚朱子は3か5 です。そして6枚の場合は残るものがないので 正則六枚朱子織はできません。
着物の織物では五枚朱子織 八枚朱子織 十枚朱子織 十二枚朱子織 十五枚朱子織というのがよく使われるそうです。
飛び数の数にそれぞれ たて朱子織とよこ朱子織がありますので 織り方の種類がたくさんあることがわかります。

五枚朱子織を例します。

五枚朱子織
二飛び五枚たて朱子織 三飛び五枚たて朱子織

飛び数の数え方

飛び数の数え方

朱子織でも綾織と同じような斜文線があらわれます。これを  朱子線 といいます。 朱子線は縦糸と緯糸の密度でも大きく変わります。朱子織では朱子線が目立たない方が綺麗にみえるんだそうです。朱子線のようなものを見るには完全組織だけではなく もっと大きな組織図でみないと実感できません。

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