女物の着物の身丈を継ぐ

シチヘンゲ

身丈が足りなくで そのままでは着られないということがありますが、その場合 身丈を別の生地で継いで、着られるようにする場合があります。

でも ちょうどいい生地がそうそうあるわけではありません。ネットの古着屋でカットした生地が売られているので、それを利用する呉服屋もありますが、ここに落とし穴があると思います。

仕立て屋には洗い張りされた着物と不足分を補う生地が届きますが、その継ぐ用の生地の状態が悪いのです。例えば 洗い張りされた生地よりも古い生地で、時には 一度もきれいにしていない、寸法の短い着物を解いて アイロンをあてただけのような生地があるのです。かびがついているような生地は 「ほんとうにこれで継いでいいのですか?」と問い合わせしたこともあります。

同じ色や柄の生地を用意するのは不可能ですが、継ぐ生地の質が悪すぎるのは ほんとうに悲しい事です。そして 呉服屋の本音がわかります。

もう一つ 指摘したいことは 呉服屋は着物の生地の専門家のはずですが、ネットで購入したら、状態のよくない生地を購入するということは ネットで生地を購入する事が 難しいということがわかるわけです。でも 私も 何度か ネットで 着物のカット生地を購入したことがあるのですが ここまで状態の悪い物を購入した事がないといいきれるので、いろいろなサイトをみた上で 十分に吟味していないことが明白です。 

呉服屋さんの本音は とりあえず お客様の要望どおり 一つの着物を着られるように仕立て直して その後は 自社の着物の購入を積極的に はたらきかけるための一つの手段です。その販売方法が悪いとはもうしません。ただ 別布に寿命が短いような古布は持って来てほしくないということです。

身丈を継ぐといっても 着た時にみえないようにするならば 継ぐ生地に限度があります。お客様に着物を見せてもらった時点で呉服屋が判断できないと意味がありません。そうしたことを依頼する場合は、着る事ができて、和裁のわかる社員がいつもいる呉服屋でお問い合わせください。継ぐ生地も確認した方がいいです。

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