パールトンアフターについて

シチヘンゲ

パールトン加工した着物は簡単な汚れは無料でとってくれます。と紹介されています。これを パールトンアフターと申します。無料でとってくれる簡単な汚れとはどんな汚れなのでしょうか? パールトンの会社のサイトには親切な説明はされていないと思います。

パールトン加工のシールがはってある呉服屋に聞くと「溶剤」でとれる汚れと聞きました。汚れをとるとかしみを落す時 とりたい物の性質によって使う物が変わります。油性の汚れは溶剤がよく、水溶性の汚れは水がいいのです。つまり パールトンアフターは 油性の汚れが得意で 水溶性の汚れは不得意なのです。

着物を着ると衿元がよく汚れます。女性の場合 お化粧の汚れが衿によくつきます。 衿の汚れは ファンデーションなどの油性の汚れと汗などの水溶性の汚れが混ざりあっています。つまり衿の汚れとりはパールトンアフターだけでは完全にとれていないのです。

簡単な汚れは無料だということで パールトンアフターだけで衿汚れ依頼すると
着物を着る頻度によっても違いがありますが 最初は綺麗になったと思うのですが ある時 突然 黄色い汚れが取れなくなります。その原因は 汗などの水溶性の汚れをとらなかったつけがきているのです。

着てすぐに パールトンアフターに出せる 呉服屋の店員ならば いいのですが
10月に着た袷の着物を その次の年の5月まで そのままにしておいて
もう袷の着物は着ないからと 6月ぐらいにパールトンアフターでだすといったような事を繰り返すとそのうち水溶性の汚れは何をやってもとれない汚れに変化します。

簡単な汚れ落としは無料なのでお得ですとパールトン加工をすすめるお店は着物に愛があるといえるのでしょうか?

正しいしみぬき屋さんはパールトン加工しようがしていまいが溶剤と水の両方を使って汚れを落とすのです。

私が思うに できるだけ費用をおさえて 着物のメンテナンスをしたいなら呉服屋さんを通さずに 直接 親切で上手な着物専門のしみぬき屋さんにもっていって お得意さんになる方がいいのではないでしょうか。

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