基礎編7 衣替え

ハゴロモギク属

衣替え

衣替えのカレンダー

和服は気候調節のために 袷 単衣 薄物と変えます。それぞれにあわせて帯や帯締めや帯揚げもかえます。
個人的には公序良俗に反しない限り いつどのような和服を着ようと個人の自由だと思っています。日本列島は面積は狭くても南北に長いです。沖縄と北海道ではかなりの気候差があります。一般的な衣替えの時期は近畿地方を中心に考えられたものだと思っています。つまり昔 都があった土地だからです。簡単にいうと5月ごろから9月ごろまで単衣になり それ以外は袷を着ます。 7月8月の真夏になると薄物といわれる透けている素材を着ます。普段に着物を着る人が少ないのでウールは単衣で着ることが多いです。

季節別の着物の名称

袷 単衣 胴ぬき 綿入れ

  • 袷(あわせ) 裏の全面に裏地がついた着物の事。10月から5月ぐらいまでの期間に着ます。女物長着の裏地は裾まわし(八掛け)と胴裏に分かれます。 男物長着の裏地は通し裏が一般的で一種類の生地を使います。 黒紋付の正装は八掛けが表生地と同じです。
  • 単衣(ひとえ) 裏地の付いていない着物の事。6月から9月ぐらいまでの期間に着ます。 7月8月の暑い時は薄くて透ける生地の着物を着ます。 汗取りや補強の目的で部分的に布を付ける時もあります。 下半身の後身頃に付ける物を居敷当、肩の部分に付ける物を肩当といいます。 袖口布や振り口布も着物によっては付けます。
  • 胴ぬき(どうぬき) 袷の胴裏の部分を省く仕立て方を指します。 軽くしたい時や暑いと思う時にこの仕立てをします。 外見的には袷に仕立てているように見えます。
  • 綿入れ(わたいれ) 袷の着物の中に綿を入れて仕立てた着物のことです。家庭や旅館で冬に着る普段着として丹前があります。 これは上方の呼び名で江戸では褞袍(どてら)と呼ぶそうです。しかし発祥の地は江戸初期 神田の堀丹後守の邸まえの湯女風呂だそうです。袖口や振り口や裾のふきの部分に綿を入れる仕立て方もあります。

ご存じのように 温暖化の影響なのか 夏の平均気温が上がってきています。9月といってもまだまだ 暑い日が続く時もあるので あくまでも目安であって臨機応変に温度調節するのがいいと思います。

紗合わせという着物があります。袷でもなく 単衣もない 長着です。
詳しく 知りたいからは 上級編1 紗合わせ をごらんください。

上級編1 紗合わせ >>

衣替えとは季節を持つ人々の特権
タイトルとURLをコピーしました