女物羽織の名称とその他の特長
- 千鳥絎け 衿が外側に折りやすいようにするため
- 身八つ口
- 袖 袖丈は長着(着物)よりも短くする
- 袖口布 表生地でとる 袖口は毛抜きあわせ
- 衿幅 1寸5分 から 1寸6分
- 乳付け または 乳 紐通し
- 襠(まち) 裏側は裾は表生地 上は肩裏にする。
- 前下がり 着た時に裾ラインがまっすぐになるようにするため
- 肩裏と裾返しのはぎの位置 乳付けより2寸下が前のはぎ位置 前のはぎ位置より1寸下が後ろはぎ 襠は後ろはぎよりもさらに下にする。反物の丈によって変わる。
- 前身頃の裾かえし
- 後身頃の裾かえし
女性羽織の紐位置
女性の羽織の紐位置は帯揚げと帯締めの間になるのが理想とされています。
紐位置が下になる傾向です。紐位置は下がりすぎるとかがんだだけで洗面所についたりして碌な事はありません。羽織紐は大きく分けて 組みひも 布製 宝石や珠 この三種類があります。礼装用の黒紋付には白の組み紐ですが、そのほかは自由にすればいいと思います。
身長から割り出す身丈
身長センチメートル | 身丈背から |
145 | 1尺8寸5分 |
148 | 1尺9寸 |
150 | 1尺9寸 |
153 | 2尺 |
155 | 2尺0寸5分 |
158 | 2尺1寸 |
160 | 2尺1寸5分 |
163 | 2尺2寸 |
165 | 2尺2寸5分 |
168 | 2尺3寸 |
170 | 2尺3寸5分 |
173 | 2尺4寸 |
現在 女物の羽織丈は長いのが流行しています。この寸法よりも 3寸から4寸は長いようです。昔は 羽織は羽尺という 羽織用の反物を使用しましたが 現在は 羽尺の製造が少なく 着尺で羽織を仕立てることが多く その場合 丈が長いので 長い羽織も仕立てることができるようになりました。 もともと 羽織の身丈は流行がありました。上の表も あくまでも目安です。
長着(着物)の寸法を基準にした羽織の寸法
名称 | 寸法 |
裄 | 長着 +1分 |
肩巾 | 長着と同寸 |
袖巾 | 長着 +1分 |
袖丈 | 長着 -5分 |
袖付 | 長着 +2分 |
繰越 | 長着 +1分 |
後巾 | 長着と同寸 |
前巾 | 4寸5分標準 |
身八つ口 | 2寸5分 |
衿巾 | 1寸5分 |
乳つけ | 肩から9寸 |
袖口 | 長着と同寸 |
女物羽織の衿巾
最近の並巾の反物は 1尺以上あっても おかしくありません。衿巾を1寸5分の仕上がりにすると 反物の巾が広いために 普通に衿を折ったら 余分な生地ができて 縫いにくくなります。 その理由なのかわかりませんが 女物の羽織の衿巾は1寸5分だと 思っていたら 1寸6分も登場しています。これが 生地巾が広くなったことによる 悩みになるとは 思いませんでしたが 他は 縫込みを4分の設定にするかです。その方がいいかもしれません。