ほどく前に必ず糸印をします。
生地の表裏や細かい柄ゆきがわかるように糸じるしをした後で慎重にほどいて行きましょう。にぎりばさみを使ってください。仕立てられてから時間がたっているほど 糸はぬきにくいです。玉止めなどを見ながら大きく引きぬくのではなく こまめに抜いてください。
ほどく順番
- 袖と身頃にわける。袖付からほどいてください。 袖付には身頃と交わる端に留がしてあります。注意してきってください
- 袖が身頃と分かれたら振り口 袖底 袖口下をほどきます。 丸みは絞ってあるので丁寧にほどきます。 表地と袖口布がついた胴裏とに分かれたら袖口布と胴裏もほどいてください。
- 身頃は衿からほどいていきます。
- 裏は新しい物と交換するつもりならば表だけをほどけばいいです。
- 袷の身頃ならば褄下の裾部分をほどいて中とじをぬいていきます。 その後裾をほどきます。中とじ 裾 身八つ口がほどければ 表地と裏地が離せます。
- 表地と裏地が離せれば 衿 衽 脇 背縫い 内あげの順でほどいてください。
- 裏の方も使うつもりならほどいてください。
- ほどいたあとはアイロンを裏からあてます。 最初にした糸印を絶対はずさないようにしてください
長襦袢や羽織やコートをほどく時でも ほぼ同じです。表側のしるしとどの位置かわかるように印したら、袖を身頃からはなすところからはじめればいいです。
※ 洗い張りに出して戻ってきたら 付けたはずの糸印がなくなっているときがあります。悉皆屋に聞くと 「やわな付け方だと糸がぬける」と返事がきました。洗い張りする時は 亀の子たわしとか洗濯用のブラシでかなりきつくこするため取れるということなのですが、その悉皆屋さん以外の所にだすと 糸印は取れずに戻ってきます。仕立て直す場合にその糸印が重要なものだということを理解しない洗い屋がいることをとても残念に思います。 この糸印があることで 端縫い屋さんの間違いも見つけることができます。なにより 裏表の確認も簡単です。作業効率の事を考えても 大事な印であることを知ってほしいのですが、仕立て屋にしかわからないのだろうかと思ってしまいます。