和裁中級3 内揚げを作る理由2

  1. 縫い直しする時にそなえるため
  2. 前後の身頃交換の時に身丈が短くならないようにする為
  3. 絵羽あわせで左右の寸法を同じにするため
  4. 裾線を整えて 左右の丈を同寸にする為

 

女物の着物に後身頃だけ内あげがある理由
衿肩明きの裁ち方によっては前後交換が難しい場合もあります。

2 女物の前後交換

「和裁初級編2 和服の裁ち方2」で説明しているように 背縫いが傷めば前身頃と後身頃を入れ替える方法があります。前後を交換しても身丈が短くならないようにする裁ち方があります。その裁ち方をすると必ず後身頃に内あげができます。

後身頃に内あげができない裁ち方というのもあります。この裁ち方をすると前後を交換するとどうしても以前に身丈より短い仕上がりになります。
私の習った学校ではこの仕立て方を「きりこし」といいます。

着物の前後を入れかえるため
前後を交換しても 前身頃が短くならない方法を「くりこし」といいます。きりこしとくりこしでは身丈の見積もり寸法が異なります。きりこしの方が生地丈が少なくてすみます。

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このようにすると前後を交換しても 後身頃になる方に内あげをつくれば身丈は変わらず仕立てられます。

仕立て直しで生地を足して身丈を伸ばすような場合はきりこしの仕立てにしますが、基本的にくりこしで見積もります。身丈のことだけではなく 内あげはあった方が仕立てやすいのです。内あげがあると後袖付の縫込みを倒しやすいからです。一人分で売る着物の基本がある限りは内あげは作ります。この先 仕立て替えるとか仕立て直すという発想のない着物が多くなれば あげなしの着物が増える可能性があります。