男物計算方法
部分名称 | 計算方法 |
身丈(背)=着丈 | 身長×0.83~0.85 または 身長(尺貫法に換算後)ー7寸 |
裄 | 身長×0.4+2cm (計算後 尺貫法に換算) |
袖丈 | 身長×0.3 |
褄下 | (着丈×0.5)-2cm または (着丈×0.5)-5分 |
後の内あげ位置 | 着丈×0.4 |
長襦袢の身丈 | 長着の着丈-1寸 |
袴丈 紐下 | 着丈×0.6 強 |
羽織丈 | 長着-(45cm~50cm) または 長着-(1尺2寸~1尺3寸) |
裄=袖巾+肩巾 | 身巾や抱き巾や生地巾によってかわる 1尺7寸~1尺6寸5分までの人は袖巾を8寸5分 残りが肩巾 1尺7寸1分以上 1尺6寸4分以下は 偶数ならば半分半分 奇数ならば袖巾を1分広くする。 例) 1尺8寸5分=袖巾9寸3分 肩巾9寸2分 |
男物長着の身丈について
男物の着物の身丈は着る人によって好みがいろいろあります。着るのがうまい人や良く着物を着る人は技術があるので多少長くても帯で調節して着てしまいます。上手な人は帯をしめたりしない、ただ羽織っただけの時に裾が床につくぐらいにします。 下帯や腰紐を締める時に裾をあげてきます。上半身にゆとりを作るわけですが、その方が着くずれにくいそうです。着くずれを防ぐのは着方だけではなく、体の動かし方も関係します。慣れてくると着くずれにくなり、 着くずれたとしても 着くずれを直す動作が 板についてきます。裾をよく踏むという事になると、踏めば踏むほど 裾が擦り切れるのが早くなります。男性は多少身丈が短くてもおかしくないのが不思議ですが、短いと裾は擦り切れにくいわけです。また裾は床につくほど汚れます。男性の雪駄や下駄は低いので、着物初心者の身丈は短いぐらいがちょうどいいというのはこんな事情があるからではないかと思います。
身丈以外に気をつかうところは 内あげの位置です。昔は袴をはくので、内揚げは袴で隠れました。現在は帯の下に内あげがあるのが理想です。
生地によって身丈を変更した方がいい時もあります。綸子のような光沢があってすべりやすい生地は 着ているうちに裾が下がってくる時があるからです。