女物の袴2

袴を着る時の(長着)着物

振袖姿と袴姿

袖丈

袴を着た時の袖丈は特に規則があるわけではありません。腕をおろした時に袴の裾位置よりも下に袖丈があるのはおかしいです。従って 手持ちの振袖で袴を着る時には振袖を仕立てる時に袖丈を注意した方がいいです。

袖付と身八つ口

振袖の帯位置というのは高いです。袴はそれより低く、帯揚げはしません。振袖では身八つ口はほとんど帯で隠れます。袖付が短い着物で袴を穿くと腕を上げた時に身八つ口が大きく広がって見えます。袖付は少し長めの方がいいのです。

着物の身丈

昔は袴用の女子の着物というのはほとんどありませんでした。卒業式用の化繊の袴セットができて、袴用、つまりお端折りをしない着物も出現しています。普通のお端折りする着物でも 袴裾から見えないような裾位置にして着ます。昔はそれで普通でした。

衿、衣紋をぬくことについて

袴を穿く時は、衣紋はぬかなくていいです。抜き過ぎると普通の着物より品がないです。ところが現在の着物は必要以上に衣紋をぬく仕立てが流行しています。衣紋をぬくように仕立てている着物を抜かないで着つけるために、首周りや衿元が落ち着かなくなります。それを隠すためなのか、不自然な補正をしています。着物と体があっていないような感じです。

衣文をぬくとぬかない図

衣紋をぬいた場合と抜かない場合を図にしてみました。左は衿肩周りというのがふさわしいですが 右側は首に近いところに衿があります。首回りの寸法と大きく抜いた場合の衿肩周りとでは寸法が違います。首回りが落ちつかなかったり、衿にへんなしわができるのは首周りよりも大きな仕立てになっている着物を無理に着ているからだと思います。

衣紋が大きいかどうかは現物を見る以外にはわかりません。肩からの身丈と背からの身丈の差が大きければ大きいほど、衣紋をぬくようになっている着物です。男物の場合は1.2センチしか変わりません。女性で衣紋をぬく着物の最低限の差は3センチです。また 衿肩明きというところの裁ち方がカーブしていると、その分首回りが大きくなってしまいます。

衿肩明きの詳しい説明は和裁中級編2に掲載しています。
和裁中級編2 >>
衣紋の大きい着物を衣紋を抜かないで着ると、剣先が下になり、掛け衿も下がります。掛け衿のすぐ下に帯を結ぶことになるかもしれません。掛け衿よりすぐ下に袴は穿かないのですが、袴丈が長いのか、それとも 着物が前にきすぎているのか?どちらかわからないような人もいます。

宝塚音楽学校の卒業式での袴

毎年3月になると宝塚音楽学校の卒業式がニュースで流れます。袴を着たい人は一度はみておくことをおすすめします。黒紋付(五つ紋)に緑色の袴です。誰一人として衣紋を抜いている人はいません。娘役の人も爆発した髪形はしていません。ただ 袴丈は伝統的に短いです。袴位置が低めで、裾は足袋の上で足が少しみえます。

後裾をふんづける

なぜそのようになるのか?着付けが悪い場合もありますが、慣れない袴を穿くと 何かの拍子に自分の袴の後裾をふんでしまう時があるみたいです。袴を着る時には半巾帯を締めますが、半巾帯の後蝶々結びが袴の上にある人を見かけます。
着付けの後ですから、自分でなおすしかありません。
後紐をゆるめて、帯が見えないように袴の後をあげてから、もう一度 結びなおします。

レンタルで袴専用の着物をレンタルすると 着物の身丈そのものが短く 着やすくなっています。しかし 近頃 ほんとうに思うことは そうした卒業式用の袴や着物の素材の悪さに驚いてしまいます。薄っぺらの着物を成人式に着るのかと思うと デフレ経済が長く続く影響というのを 身に染みて感じるのです